元AV女優・吉岡ひよりインタビュー(後編)AV撮影の思い出、移籍、そして卒業の裏側
YouTube特別企画、元人気AV女優の「吉岡ひより」さんのインタビューを前後編でお届けします。後編は、AV撮影の思い出から移籍・引退・引退後の活動まで、ここでしか聞けない話をたっぷりお楽しみください。
この記事の協力者
吉岡 ひより 元AV女優/インフルエンサー
元AV女優。2019年10月に大手メーカーS1から専属女優としてデビュー。第一線で活躍し、通算約70本の作品に出演。2022年に引退。現在はメディアやYouTubeでの活動を通じ、性教育や性病検査など「正しい性の知識」の啓蒙に取り組んでいる。TENGAヘルスケアチャンネル(YouTube)にもレギュラーとして出演中。
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牛場 健太 TENGAヘルスケア社員(編集長)
大学・大学院では神経科学を専攻、おとなセイシルでは性科学や性機能学、生理学の分野を主に担当。2016年に株式会社TENGAへ入社、以来TENGAヘルスケア製品の研究開発を担当。
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牛場 3年間の女優活動の中で、印象深い撮影ってありますか?
吉岡 全部思い出ですが、一番はデビュー作ですね。デビュー作の撮影で私泣いちゃって。
牛場 それは何故?
吉岡 初めて大勢の人の前で裸になった恥ずかしさと緊張でですね。まぁそれを「うぶでカワイイね」って捉えてもらえたんで作品上は良かったのですが(笑)
牛場 人前で裸になるって、まぁ普通の社会人だったら起こり得ないですよね。
吉岡 そうそう、当時はまだ普通のOLの感覚だったので。裸のみならず、肛門の皺まで見られて「綺麗だね~」って褒められて(笑)。今なら「ありがとー」って返せるんですけど、当時は変な感覚でした。でも、この変な感覚の方が普通なんですよね(笑)。覚悟ってすごいっていうか…慣れって怖いですね…。

牛場 どのくらいで慣れたんですか?
吉岡 その辺りは最初の1本で覚悟できたというか、吹っ切れました!そもそも、ビビッて撮影当日飛ぶ(現場に来ない)人も居るみたいです。誰にも相談できないですし。私も撮影前は「コイツ飛ぶんじゃないか」と思われてたみたいで、当日ちゃんと行ったら「しっかり来たね」って褒められました(笑)
牛場 他は何か思い出の作品はありますか?
吉岡 そうですね~、S1卒業記念(?)の熱海の温泉旅館での撮影とか。温泉の中でプレイするとお湯が膣の中に入って痛いんですよ。
牛場 こういう旅行ものって誰がカメラ回すんですか?
吉岡 男優ですね。車も二人っきりだし、私も私服だったし、これに関しては本当にデートの体ですね。

吉岡 あとはレズもやりましたね。波多野結衣さんにお相手していただいたのですが、波多野さんのネイルに大きな蝶の装飾が付いてて、「それを入れられるのか」とビビりました。
でも流石波多野さんはプロで、全然痛くなかった(笑)。手首は激しく動かすけど、膣内や性器周辺は全然激しく動いてなくて、大きな蝶は全く問題なかったんです。これがプロか…と、その魅せ方に感動したのを憶えています。
NGの男優も? AV男優=セックスがうまい、とは限らない
牛場 これは悪い思い出の話になりますが、NGの男優さんもいましたか?
吉岡 いました!
牛場 NGのポイントは?
吉岡 「痛い」って言ったのに動きを変えてくれなかった方ですね。AVって局部にはモザイクがかかって見えないので、傷がついてたり痛い時は、実際には触らずに少し浮かして「触っている風に見せる」ようにお願いする時もあるんです。でも、それを伝えてもそうしてくれない方はいましたね。

牛場 ちなみにどの方ですか?
吉岡 〇〇〇〇さんです。
牛場 割と有名な方ですね。
吉岡 そうそう、強面の方で結構レイプとか凌辱ものに出られている方ですね。だからなのかプレイが全体的に激しめで、正常位も肩を抑えてグッと奥まで入れられたり、お腹を上からグーで押されたり。それでアザができたこともあって…。
牛場 有名なAV男優さんって皆セックスが上手いのだと思ってましたが、そうとは限らないんですね。
吉岡 そうですね。カメラへの見せ方は上手いと思いますが、セックスが特段上手いとは限らないです。

牛場 逆に上手かった男優さんはいます?
吉岡 それこそ森林原人さんは良かったですね。クンニとかも嫌じゃないクンニでしたし(笑)。腰も低くて丁寧な方ですし、現場も盛り上げようとしてくれますし。女優の嫌なプレイを事前に確認してくれたりもしてくれて、良かったですね。
牛場 昔、原人さんから、AVの撮影現場にはカーストがあって、その絶対的な頂点に女優が居て、みたいな話を聞いたのですが、吉岡さんの視点ではどうでしたか?
吉岡 確かに女優がカーストのトップという印象はありました。ただそれに胡坐をかいている女優は仕事が無くなると思いますね。話に聞く限り、昔は二日酔いで現場に来る女優とか居たみたいですが、私の周りではそういうのはほぼ聞かなかったです。昔より真面目な子が増えたんだと思います。
AV女優の横の繋がりは薄い?

牛場 他の女優さんとの交流ってあるんですか?
吉岡 はい、あります!メーカーさんの忘年会とかで知り合って、そこから女優さんたちのランチ会なんかに誘っていただいたりして、広がった感じでした。
牛場 へ~、結構皆さん横の繋がりがあるんですね。
吉岡 いや、私は珍しい方でした。そもそも女優間の繋がりって、事務所やメーカーは良しとしていないんです。ギャラとか撮影内容の差がわかって、トラブルの元になるので。なので多くの女優は横の繋がりは持ってないと思いますね。
牛場 そうなんですか。そういえば、憧れの桃乃木さんとは会えました?
吉岡 はい、会えました!イベントに私が行って(笑)。一緒にお仕事はしていませんが、SNSで相互フォローして誕生日には「おめでとう」って言ってもらえたりしたんです!本当に嬉しくて…、今でも当時のスクショをお気に入りフォルダに保存しています!
AV女優の契約事情 人気で居続ける厳しさも

牛場 女優の契約ってどんな体系なんですか?吉岡さんは移籍も経験されてますけど、その辺りについて教えてもらえますか?
吉岡 AV女優の契約形態には主に3種類ありまして、まずは「単体女優」、これは特定のメーカーとの専属契約ですね。専属なので他のメーカーの作品には出られません。その分ギャラは高いです。
あとは「企画単体女優(通称:キカタン)」と「企画女優」というのもあって、キカタンはその女優をメインで撮影するけど、メーカーとの専属契約ではないから色々なメーカーに出演できます。ギャラは単体女優よりは安いですが、単体女優は撮影が月1本と決まっているのに対し、キカタンは本数の制限が無いので、たくさん出演して稼ぐことも可能です。

吉岡 「企画女優」もキカタンと似ていますが、こちらは「その女優」よりも「その企画」をメインに撮影されるので、女優名がクレジットに出なかったり、素人モノの女優さんは企画女優が多いと思います。
牛場 吉岡さんは、S1の単体女優(専属女優)としてデビューしたということですね。
吉岡 はい、2019年10月デビューで2022年2月までの2年4か月間はS1所属でした。で、4月くらいからFALENO(ファレノ)に単体女優で移籍しました。

牛場 移籍の理由は聞いて良いですか?
吉岡 「新しいことを始めてみたい!」と思ったからですね。基本的に撮影の企画はメーカーさん側で作っていただくので、自分がやってみたい企画ができるとは限らないんです。
S1さんにはずっと良くしていただいた反面、自分がやりたい企画を通していただくには、売れっ子女優である必要があり…。ただ、悲しいことに私は売れっ子女優をキープできるほどの実力はなく(笑)

牛場 厳しい世界ですね。
吉岡 はい…。どんどん可愛い新人さんがデビューするのもあって、「人気で居続けるのって本当に大変だな」と自分の実力不足に落ち込んだ時もありました。そんな時、「ひよりのやりたいことやらせてもらえるよ!」と、マネージャーにFALENOさんを紹介していただき移籍を決意しました。
牛場 ちなみに、吉岡さんの「やりたいこと」って何だったんですか?
吉岡 AV以外のメディア活動ですね。当時FALENOさんが自社でYouTubeをやっていて、移籍後はそういった活動にも携わらせてもらえて、とても嬉しかったのを覚えています。YouTube活動は今の活動にも通じていますし!

吉岡 あと、S1は1日の撮影で絡みが3回と決まっていたのですが、FALENOは2回だったので楽になりました(笑)
牛場 メーカーが変わると撮影の内容も変わったりするんですか?
吉岡 メーカーさんのブランディングによってやや変わると思います!ただ、私の場合は、プレイ自体の路線が大きく変更するようなことはなかったです。
卒業後は正しい性の情報発信の道へ
牛場 そんなこんなあって、吉岡さんは女優業を3年で卒業されましたが、ずばり卒業の理由は?やはり、2000万円貯金できたからですか?
吉岡 貯金というか将来の不安はデビューのきっかけの1つでしたが、実は吉岡ひよりとしての活動を続けていく中で、もっと大切なことができまして、それが引退もそうですし今の活動にも通じています。

牛場 その「もっと大切なこと」とは?
吉岡 「ファンの方々に喜んでもらうことを、もっとしたい!」ということですね。
当時、私は単体女優だったので、作品のリリースが月1本で、イベントも基本月1回くらいだったんです。でも、活動1年目にコロナ禍になってしまって、決まっていたイベントもほぼ全部なくなってしまって…。
でも、その時に改めて「なんで私は吉岡ひよりを頑張れてるんだろう?」って考えたんですよ。そしたら、やっぱり応援してくださるファンの方々の存在が本当に大きくて。
「期待を超える存在でいたい」とか「もっと喜んでもらいたい」という気持ちが、自分の原動力になっていたんです。だから逆に、「会えない」「届けられない」ことがすごく悔しくて…。

吉岡 それで、「じゃあ今の自分にできることは何だろう?」と考えた時に、もっと作品に出たり、メディアに出たりして、ファンの方々に届けられるコンテンツを増やしたいと思うようになりました。
牛場 それがFALENOへの移籍理由にも繋がるんですね。
吉岡 はい。あの頃にはもう、自分の中の活動目的(優先順位)は完全に変わってましたね。それで、当時FALENOさんでメディアに出させていただく中で、メディアで活動していくことへの意欲や興味も更に強くなっていきました。女優としてエロを発信していくのも良いですけど、「もっともっと多くの人の役に立つ発信をしたいな」と。

牛場 それで、卒業後は性教育や性病検査の領域に仕事を広げられていったのですね。
吉岡 はい。ただ、AVからは離れても「吉岡ひより」という存在は長く愛してもらいたいという想いはあります。なので、AV女優としての経験も含め、自分の強味を活かして誰かの役に立つ活動をしたいというのが軸にあります。
牛場 今TENGAヘルスケアのYouTubeのお仕事を受けていただけているのも、そういった背景があるのでしょうか?
吉岡 そうですね。性に関する正しい情報を発信していきたいという想いはずっとありまして、そこはTENGAヘルスケアさんと親和性を感じています。

牛場 元AV女優だからこそ伝えていきたいことってありますか?
吉岡 よく考えているのは、やっぱり「AVと現実のセックスの違い」ですね。例えば、ワイルドスピード(映画)を見ても誰も現実でそんな運転しないじゃないですか。でもセックスになると、AVを真似したり参考にしたりするわけで、「それはいかんぞ」と。
牛場 車には教習所がありますが、セックスには無いですもんね。でも本当はセックスにも、必要な心構えとマナー、ルールを学べる仕組みがあるべきだと、TENGAヘルスケアとしても常に考えています。
吉岡 交通事故と同じで、セックスも一歩間違えたら自分や相手の心身に傷を残してしまいますからね。その辺も含め、性教育、妊娠・避妊、性感染症、自分や相手の体を大事にすることの大切さやその方法を発信していきたいと考えています。
牛場 凄く大切なことですね。それでは今回はこのあたりで。ぜひ今後も一緒に、多くの方のお役に立てる取り組みをしていきましょう!
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