体の相性は何でわかる?
今回のお悩み
セックスでの体の相性が良い・悪いというのはどういうことなのでしょうか。
私は性交渉の経験がそこまでなく、良いとも悪いとも実感したことがありません。
これから出会う人とはセックスも前向きに楽しみたいのですが、体の相性を見極める方法はありますか?
(30代 女性)
専門家からの回答
BETSY(べっつぃー) コラムニスト
ポジティブな姿勢でセックスを楽しむ“素敵ビッチ”として2013年恋愛ウェブメディア「AM」にてセックスコラムニストデビュー。現在複数のサイトで連載中。性生活をもっと楽しくするためのコツ、誰にでもできてよく効くテクニックについて語るのが生き甲斐。
関連記事を見る専門家からの回答
綿来 美紀 TENGAヘルスケア社員(ディレクター)
大学時代よりウェブメディアのライターとして活動。 TENGAヘルスケア、iroha関連コンテンツサイトのSEO担当者として2024年2月に入社。
関連記事を見る遺伝子的な観点で「相性」はあるかも
私はセックスをする前から、セックスの相性をある程度予想できるのではと考えているので、その点を回答させていただきます!
私の場合は下記が全て一致していると、実際にセックスでも「体の相性が良い」と感じることが多いです。
- 匂いが気にならない
- 手を重ねたときに心地良い
なんと、これらは遺伝子レベルでの相性の良さとも密に関係している要素だといわれています。
1.匂いが気にならない
私は相性が良いと感じる相手だと、ほとんど体臭が気になりません。
スイスの生物学者クラウス・ヴェデキントらによる研究*¹では、MHC遺伝子(免疫システムの司令塔として機能する重要な遺伝子の集まり)が自分異なる人の体臭を、より魅力的に感じる傾向があることが示されています。
香水や柔軟剤の好みが合わない場合も、行為の最中に香りが気になってしまい、集中できませんでした。お互いに心地良い匂いかどうかは相性に影響するのではないでしょうか。
2.手を重ねたときに心地良い
手を重ねると、その人の肌質や体温、手癖みたいなものがわかりますよね。私の場合は、手を重ねた時点で「心地良い」と感じられれば体の相性も良いと感じています。
ポイントは、手を重ねるまでの所作や重ね方(いきなり指を絡めてくるのか、段階を踏むのかなど)で、これらはセックス中の所作とも関連付くように思います。丁寧にゆっくりと手を重ねてくれる人、もしくは自分が指を絡めたいと思ったタイミングでそうしてくれる人は相性も良いと感じています。
また、人の体臭やフェロモン物質は、皮膚上の受容体や口腔内を通じて脳に到達し、身体の生理的な反応や、行動(魅力の評価)に無意識の影響を与えることがあるとのこと*²。
匂いや手を通じて、相性を察知しているのかもしれませんね。
性格が合わなくてもセックスは楽しめる
私個人の経験になりますが、紹介した2つのポイントさえ押えていれば、仮に性格が合わなくてもセックスは楽しめるように思います。
もちろん、性格も合うのであればセックスもより良いものにできると思いますが!
性格は時間を重ねていくうちに調整ができるかもしれませんよね。
相談者さんの参考になれば幸いです。
【参照/参考】
記事をシェアする
身体・心理・コミュニケーションの観点から考えてみよう
「体の相性」というのは曖昧で、数値で測れるものではありません。
しかし、細かく見てみると、身体的相性・心理的相性・コミュニケーションの相性の3つの要素に分けて考えることができます。
身体的相性の良さ
身体的相性の良さは、身体と身体がしっくりくる感覚のこと。
たとえば、体格や性器のサイズに無理がない、好む体位が同じ、腰の振り方がちょうどいい、タッチの圧やリズムが心地いい、刺激の強さがちょうどいい、体温を心地よく感じられる、皮膚の感触がしっくりくる、匂いが好み、性欲の強さが近い、などの物理的なフィット感です。
心理的相性の良さ
心理的相性の良さは、心の温度やセックス観が近いかどうか。
セックスへの価値観が近い、気持ちの距離感が合う、性癖や性的好奇心が一致している、一連の流れのテンポがちょうどいい、などです。
身体の快感を増幅させる、安心感やワクワク感の共有がポイントになります。
コミュニケーションの相性の良さ
コミュニケーションの相性は、安心して言葉を交わせるかどうか。
話しやすさ、してほしい・してほしくないことが言いやすい、伝えたことを受け入れてもらえる、不安や我慢の必要がない、など、意思疎通レベルがセックスを大きく左右します。
相性を意識し過ぎないことも大事
しかし、テストの答え合わせのように、ひとつひとつの項目をチェックしたりカウントしたりしていては、せっかくのセックスが楽しめなくなってしまいます。
直感で「ここが好き」と感じられるポイントをひとつずつ見つけていくことが重要です。
コミュニケーションの相性が特に大切
相性の3要素の内、見落としがちなのは、コミュニケーションの相性です。
身体的相性や心理的相性は「少し合わないかも」と感じても、回数を重ねていきながら話し合ったり、試行錯誤したりすることで改善しやすい部分です。
しかし、コミュニケーションそのものが嚙み合っていないと、そもそも調整や改善ができません。
たとえば、好みを伝えづらい、伝えても受け入れてもらえない、話題にすると空気が悪くなるなどの状態が続くと、身体的・心理的な相性をどれだけ頑張って改善しようとしても、前に進むことができません。
相性は「育てていくもの」
相性の合わないポイントを見つけてしまうと、がっかりしてしまうかもしれません。しかし、相性は生まれ持ったものではなく、育てていくものです。
大切なのは、諦めずに、きちんと言葉でコミュニケーションを続けること。
「ちょっと刺激が強いかも」「もう少しこのまま続けてほしい」「さっきの体位の方が合ってたかも」というように、小さなやりとりを積み重ねていくと、驚くほど相性は合ってきます。
また、必要に応じて潤滑剤やトイなどの力を借りることも改善策のひとつです。身体的なミスマッチや痛み、刺激の調節などは、アイテムを使うことで簡単に解消されることも多く、心強いサポーターになってくれます。