唾液をローション代わりに使ってもよい?
今回のお悩み
セックスの時に、潤滑ゼリーやローション代わりに唾液をつけられることがあるのですが、あまり効果がない気がします。
どのように言えばやめてくれるでしょうか。
(20代女性)
専門家からの回答
編集部からの回答
矢野 真奈 TENGAヘルスケア社員
大学では社会学を専攻。日本の性教育の遅れを感じ、何か自分にできることはないかと学生団体の立ち上げやイベントの運営に関わる。2023年にTENGAヘルスケアに入社、SNSやセイシルの運営などを担当。
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私もセックスの挿入時に、唾液を潤滑ゼリー代わりに使用した経験があります。しかし唾液は潤滑性が低くすぐ乾いてしまうため、痛くなりがちでした。
また、唾液を潤滑剤として使用すると、デリケートゾーンの炎症や膀胱炎、尿道炎を引き起こす可能性もあります。
そのため、今これを読んでくださっている皆さんには、セックスの時に唾液を潤滑ゼリー代わりに使うことはおすすめしません。
「潤滑ゼリーを買うのが面倒」「どこで買えばいいかわからない」「種類が多くて選べない」という方もいるかもしれません。
潤滑ゼリーは性交補助用の潤滑剤で、性器周りのすべりを良くし、性交痛を和らげてくれます。
多くは1,000〜2,000円程度で、ドラッグストアやオンラインショップで購入できます。
また、粘度や持続性があり、挿入補助に適した設計になっています。
潤滑ゼリーの種類は主に以下の3つです。
- ウォーターベース:水で洗い流しやすく、使いやすいタイプ
 - オイルベース:滑らかで持続時間が長いタイプ
 - シリコンベース:粘度が高く乾きにくいタイプ
 
ただし、シリコンベースやオイルベースの潤滑ゼリーは、乾きにくい分使用後も膣内に残りやすいため、ウォーターベース以外の潤滑ゼリーは使用後に洗い流しましょう。
また、ラテックス製コンドームやシリコン製グッズを劣化させる可能性があるため、併用は避けましょう。
製品によっては、味付きタイプや、じんわり温かくなるタイプがあり、マンネリ対策のひと工夫にも役立ちます!パウチの使い切りタイプもあるため、色々試してみるのも楽しいかもしれません。
潤滑ゼリーの提案のコツ
私自身、唾液ローションをされていた当時、「友達がこの潤滑ゼリーを使って、すごく良かったんだって!貰ったから使ってみない?(実は自分で用意した)」や、「この潤滑ゼリー、味がついてるみたいで気になるんだよね」と提案したことがありました。良かったら参考にしてみてください。
今では、潤滑ゼリーはセックスに欠かせない“お供”です。
唾液ローションは手軽かもしれませんが、思わぬトラブルにつながることもあります。
お互いのからだを思いやりながら、安心して楽しめますように。
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唾液をローション代わりにする行為は、オーラルセックスの延長で、もしくはAVでそのような演技があるのかもしれませんが、歯科の観点からはあまりおすすめではありません。
唾液1mlあたり約1億個の菌がいる
そもそも唾液には菌が多く、1mlあたり約1億個もの菌が存在します。
全てが悪さを起こすわけではありませんが、尿道口や性器に触れることで、場合によっては感染のリスクが高まると考えられます。
性器が擦れる場面において、充分に緩衝できない
唾液は主に、食べ物を塊にして、喉を通りやすくすることを目的とした、湿潤作用や緩衝作用を持っています。目や鼻で食べ物を認識し、少しずつ口腔内に入ってくる食べ物に対して、唾液の量を調整して混ざっていく仕組みになっています。
しかし、性器に対してローション目的で使うのであれば、咀嚼や嚥下(=噛み砕いて飲み込む)が第一目的ではありません。
唾液を数回に渡り性器の周りに垂らしたとしても、口の中のように唾液が絶えず出てくるわけではありませんので、潤滑剤としても緩衝材としても不十分です。
性器も口腔も、「赤い粘膜のある臓器」というイメージの方が多いと思いますので、口腔粘膜の中に絶えずある液体=「唾液」もなので、膣の中にも長い間と留まってくれるイメージを持たれるのかもしれませんね。
性器の動きに対して痛みを感じにくくするために開発された潤滑剤が、質問者さんの目的としては最も適していると考えられますので、そちらの使用をお勧めします。
例えば「キスはOKで、挿入の時はこのローションを使いたい!」と同意を取れる・お互いが確認できる環境だと素敵だなと思っています。
ちなみに口の中に唾液が絶えず存在するのは、唾液腺という唾液の出てくる開口部が口腔内に複数存在するからです。
よって唾液そのものが粘膜内に潤滑剤として貯えられているのではないことに注意が必要です。(大きな唾液腺は耳下腺・顎下腺・舌下腺と3つあり、小唾液腺という小さなものも口腔内に複数あります。1日で1〜1.5リットルもの液体が出てきます。)