風俗(ソープ)での挿入行為は違法?
今回のお悩み
性風俗店では「挿入は禁止」となっていると思うが、なぜどこもかしこもそうなのか。
「挿入してはダメ」という法律的な規制があるのでしょうか?
ソープや飛田新地など、挿入できる事が共通理解になっているお店もあると思うが、何故それらは認められているのでしょうか?
(30代男性)
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売春防止法により禁止されている
性風俗店でセックスを提供することは禁止されています。
売春防止法という法律があります。
その第3条は次のように規定されています。
そして、ここでいう「売春」とは、「対償を受け、又は受ける約束で、不特定の相手方と性交すること」(同法2条)です。
つまり、お金をもらって不特定の相手とセックスすることは法律上禁止されているのです。
このように禁止されているから、性風俗店はどこもかしこも「挿入は禁止」となっているのです。
ソープはなぜセーフなのか
売春防止法3条に違反しても罰則はありません。
売春したからといって刑事罰を受けるわけではありません。
しかし、場所を提供した人などは罰せられます。お店の人は刑事罰を受ける可能性があります。
では、なぜソープが存在できているのでしょうか。
端的に言ってしまえば、法律上アウトだけど、たまたま見逃されているに過ぎません。
売春は非合法だけど、風営法上ソープは成立する
ソープは自由恋愛という建前だからOKとまことしやかに言われます。
しかし、自由恋愛の建前を立てればいくらでも見逃されるのか、少し疑問です。
ここに関しては異説もあります。
日本には、売春防止法のほか、性風俗も含む享楽的なお店を規制する風営法があります。
法学者の岩切大地先生は、この2つの法律の関係性から、事実上、ソープの営業が偶然可能になっているに過ぎないと指摘しています。
簡単に説明すると、一方で、売春は非合法だけど取り締まることが難しい。他方で、風営法上、適切に届け出されていればソープ自体は「個室付浴場業」として営業できます。
つまり、ソープの営業はできるけど、売春は取り締まることが難しい。
こちらの説明の方が説得的に思えます。
売春に対して行われている議論
そんなんでいいの?と思った方もいらっしゃるかもしれません。
現状を変えるべきだという議論もあります。その一部をご紹介します。
①取り締まりを強化すべきだという見解
お金を払って性的サービスを買う行為(買春)を取り締まるべきだという見解です。
買う方を取り締まることによって売買春を失くしていこうという発想です。
②売春を合法にすべきだという見解
合法化すれば、仕事の現場で起こる搾取や暴力に対して堂々と対応することができるようになります。
つまり、合法化によってそこで働く人たちに対する暴力や搾取をなくしていこうという考え方です。
①の立場から②の立場に対しては、国が売買春にお墨付きを与えることになり、よくないという批判があります。
逆に②の立場からすれば、買春の取り締まりよっては、現場で働いている人の安全や尊厳は守ることはできないと主張されています。