精子を増やす11カ条 サウナや膝上パソコンは精子に悪影響だった
精子を増やす11カ条
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禁煙する
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禁欲しない
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バランスの良い食生活を心がける
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睡眠を7時間以上とる
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適度な運動を行い、体型維持を心がける
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ストレスを溜めない
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下着はトランクス
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サウナや長風呂は控える
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膝上のパソコン作業は控える
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長時間の自転車は控える
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育毛剤はミノキシジルを使う
この記事の監修
今井 伸 医師
SRHケアクリニック静岡 院長
生殖医療(男性不妊・がん生殖)、性機能障害、男性更年期障害(LOH症候群)を専門とする。
泌尿器科医
性機能専門医
生殖医学会生殖医療専門医
性科学会認定セックス・セラピスト専門医
唐突だな。実はさ、基準値にはギリギリ届いていたんだけど、日本人の平均に比べると全部悪かったんだ…。
え、そうなの? でも、しょうた精液検査の時、ドバドバ精液出していたよね!?量が多かったら精子の量も多いんじゃないの?
モヤピンちょっと待て!実は精液の量と精子の量は一緒ではないよ!精液が多くても、精子が多いとは限らないんだ。
またモヤピン間違えちゃってたか~☆え、てことは精子ってとっても少ないということ?しょうたの精子、増やせるのかな。
妊活男性必見!精子を増やす11カ条
精液検査の結果で精子が少ないってことは、精子を作るか運ぶ過程で何かトラブルが起きている可能性があるよ。例えば、下記のトラブル。
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精子を作る機能に異常がある「造精機能障害」
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精子が通過する場所に異常がある「精路通過障害」
前者は生活習慣や食生活を工夫をするだけで、改善していくこともあるんだ。
おお…!俺にも試せることがありそうだ!
ただし、精液検査の結果によっては、このあとに紹介する11カ条だけでなく、薬物療法や手術が必要となるケースがあるので注意してね。
精液検査がまだの方はまずは検査から始めましょう。
下記の記事もご覧ください。
男性の性機能障害について、より詳しく知りたい方は下記の記事をご覧ください。
精子を増やす11カ条
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禁煙する
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禁欲しない
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バランスの良い食生活を心がける
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睡眠を7時間以上とる
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適度な運動を行い、体型維持を心がける
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ストレスを溜めない
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下着はトランクス
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サウナや長風呂は控える
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膝上のパソコン作業は控える
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長時間の自転車は控える
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育毛剤はミノキシジルを使う
1.禁煙する
喫煙者の精液所見は、非喫煙者と比較して、精子濃度や精液量、運動率、形態正常率など、あらゆるパラメーターで有意に低いことが報告されています*¹。
非喫煙者と比較して、喫煙者では精子濃度が約1000万匹/ml少なかったとも報告されています*¹。
自然妊娠に最低限必要な精子濃度の基準値が1600m万匹/mlであることを考えると、喫煙による1000万匹/mlの減少量は全く無視できません。
ちなみに、喫煙は卵子にも悪影響を及ぼすため、妊活中や妊活予定で喫煙している方は、男女ともに禁煙に取り組むべきでしょう。
ふむふむ…。タバコめっちゃ吸ってるな…。妊活開始時に良い状態になっているように、まずは今から量を減らしてみるか。
2.禁欲しない
基本的に「禁欲は精子に良くない」と考えてください。
禁欲すると精液量は増加しますが、古い精子が溜まることで精子の質は低下します。
イスラエルで実施された、男性6008人の9489検体を用いた研究によると、下記が確認されました*²。
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乏精子症(精子濃度が少ない状態)患者の場合:禁欲期間1日後の採取で運動率はピークとなり、それ以降は減少していく
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精子濃度が正常値の男性の場合:禁欲期間1~7日では、運動率はほぼ変わらず、8日目以降は減少していく
妊活中の禁欲期間は1日程度(2日1回は射精する)が望ましいと言えます。
セックスでなくても、マスターベーションでこまめに射精して、古い精子を溜めないようにしましょう。
オナ禁もしない。うんうん、コレは大丈夫そうだぞ。
3.バランスの良い食生活を心がける
トランス脂肪酸(マーガリンなど)を避け、ビタミンB, C, E、亜鉛の適量摂取などが推奨されますが、基本的には1日3食、色々な食材をバランス良く食べることを心がけてください。
また、酸化ストレスが増えると、精液所見(精子の数や質)が低下する*²ので、ポリフェノールやリコピンといった抗酸化物質を積極的に摂取すると良いでしょう。
バターは高いからな…マーガリンにしちゃいがち。ジャムパンとかにも入っているし、食べる機会多いかもしれないけれど避けた方が良いか~。
4.睡眠を7時間以上とる
睡眠も精液所見に関係します。
中国で行われた研究では、睡眠時間が7~7.5時間の人は、7時間未満の人や、9時間以上の人と比較して、精液量やDNAの完全性を表す指標が良好であることが報告されました*³ *⁴。
また欧米の研究でも、睡眠の質が高い人は、低い人よりも精子濃度などが高かったと報告されました*⁷。
ダラダラと寝過ぎには注意しつつ、毎日質の良い睡眠を7時間以上とることを心がけましょう。
5.適度な運動を行い、体型維持を心がける
運動によって、精液所見が改善します。
男性不妊患者430名を対象にした研究では、24週間の筋力トレーニング(1回2時間×週3回)を行った群は、トレーニング非実施群と比較して、精液検査の各パラメータや、DNA損傷率などが改善されたと報告されました*⁵。
またインドの研究では、肥満(BMI30以上)の男性は、精液量や精子濃度、運動率が有意に低いことが報告されています*⁶。
一方、中国の研究では、痩せ型(BMI18.5未満)の男性で、精子濃度などが有意に低かったと報告されました*⁷。
以上のことから、継続的な運動と標準体型の維持が、精液所見の改善に繋がると考えられます。
痩せ型すぎてもダメなんだ!俺は中肉中背だからこの体型をキープするぜ!
6.ストレスを溜めない
体内の酸化ストレスの増加は、精液所見の低下に繋がります。
酸化ストレスへの対策では、そもそも酸化ストレスの元(活性酸素種)を溜めないことが大切です。
活性酸素は精神的ストレスのほか、紫外線や放射線、たばこ、薬剤、大気汚染、酸化された物資の摂取も原因となります。*⁸
ストレスか~、あまり溜め込まないほうだと思うけど、リラックスしたり運動で発散したり心がけてみるか
7.下着はトランクス
精巣を涼しく保つために、下着はトランクスがおすすめです。
精子の産生には31~33℃が適しており、35℃を超えると精子形成に支障をきたすといわれています。
トランクスのようなゆったりした作りの下着をつけることで、精巣と体が密着しすぎず、体温で温められることを避けられるでしょう。
ふんどしをしている男性もいるらしいね。そういや、ペニ丸ってブリーフだよな、トランクス勧めよう。
8.サウナや長風呂は控える
サウナについては、明らかに精液所見を悪化させるという報告があります*⁹。
1年以上サウナ経験がない10名の男性が、週2回(1回15分)のサウナを3ヵ月間続けたところ、精子濃度、総精子数、運動率が有意に減少し、サウナをやめた後も、元の状態に戻るまでに6ヵ月を要することが確認されました*⁹。
サウナ好きの方にはつらいかもしれませんが、妊活開始の約半年前からサウナは控えるべきでしょう。
そうだった…サウナ好きの俺には辛い事実だ。サウナも長風呂も大好きなんだよ…。
9.膝上のパソコン作業は控える
パソコンは内部温度が40~70℃になるため、膝上のパソコン作業は、精巣を温めて精液所見を悪化させる可能性があります。
これは営業で外に行ったときにやりがち!ミニテーブルとか、間に挟めるものを用意してみるか。
10.長時間の自転車は控える
一般的に、適度な運動は精液所見を向上させますが、長時間の自転車は例外です。
サドルの圧迫による会陰周辺の血流の悪化と、股間周辺の温度上昇が精液所見の悪化に繋がると考えられています。
実際、マラウイ共和国(アフリカ)の自転車タクシーのドライバーや、インドのサイクリスト対象にした研究では、同年代の対象群と比較すると、基本的な精液所見(精液量、精子濃度、運動率、形態正常率)の全てで、数値が有意に低いことが報告されました*¹⁰ *¹¹。
数値が半分以下に減少しているパラメーターもあり、妊活への影響は無視できないでしょう。
サドルの軟らかい自転車に短時間乗る程度なら影響は少ないと思われますが、長時間のロードバイク走行が趣味という方や、スポーツ施設でのバイクを使った有酸素運動をしている方、ロードバイクで宅配の仕事をしている方は、早めに一度、精液検査で状態を確認してみましょう。
自転車も長い時間乗ると負担がかかるんだな…。
11.育毛剤はミノキシジルを使う
育毛剤の成分の一種である「フィナステリド(商品名:プロペシア)」には、精液所見を悪化させる作用があると報告されています。
フィナステリドは、男性ホルモンの働きを阻害することで脱毛を防ぎます。
男性ホルモンは精子形成にも関与しているため、精液所見が悪化する原因になります。
実際、フィナステリドを使用している27名の男性不妊症患者で、フィナステリドの使用を中止したところ、総精子数が平均11.6倍も増加したことが確認されました*¹²。
また、重度の乏精子症患者(精子濃度500万匹/ml未満)に限ると、フィナステリドの使用中止で、患者の57%が自然妊娠の最低ライン(1500万匹/ml)まで回復しました。
この変化量は、妊活において大きなインパクトがあると言えます。
「デュタステリド(商品名:ザガーロ)」もフィナステリドと同系統の薬剤のため精液所見を悪化させる可能性があります。
一方、「ミノキシジル」はこれら2剤とは異なるタイプの薬剤であり、精液所見や性機能を悪化させたという報告がなく、比較的安心して使用できます。
育毛剤を使用している方や、購入を検討している方は、一度主治医と相談してみると良いでしょう。
俺の父ちゃんも髪薄いしな。将来育毛剤を使う時には十分に注意しなくちゃな。
精子を増やすには生活習慣から変えていこう!まずは医療機関の受診・精液検査から
今の精子数で自然妊娠を目指せる、という場合はまずは生活習慣を変えるところから!難しい段階に入っている人は薬物療法、手術なども必要になることがあるよ。
しょうたの場合は、すでに精液検査を受けているから、改善のために紹介した11カ条を意識してみてね。
よし!できることからやってみるぞ!
モヤピンも一緒にしょうたの精子観察を続けるよ!生活習慣の改善の前後で「メンズルーペ」で変化も見たいね!絶対やろう。
モヤピン楽しそう。医療機関での精液検査がまだという方にもおすすめですね!
【参照/参考】
*1 Sharma, Reecha, et al. “Cigarette smoking and semen quality: a new meta-analysis examining the effect of the 2010 World Health Organization laboratory methods for the examination of human semen.” European urology 70.4 (2016): 635-645.
*2 Levitas, Eliahu, et al. “Relationship between the duration of sexual abstinence and semen quality: analysis of 9,489 semen samples.” Fertility and sterility 83.6 (2005): 1680-1686.
*3 Chen, Qing, et al. “Inverse U-shaped association between sleep duration and semen quality: longitudinal observational study (MARHCS) in Chongqing, China.” Sleep 39.1 (2016): 79-86.
*4 Wang, Xiaogang, et al. “Sleep duration is associated with sperm chromatin integrity among young men in Chongqing, China.” Journal of sleep research 27.4 (2018): e12615.
*5 Maleki, Behzad Hajizadeh, and Bakhtyar Tartibian. “Resistance exercise modulates male factor infertility through anti-inflammatory and antioxidative mechanisms in infertile men: A RCT.” Life sciences 203 (2018): 150-160.
*6 Ramaraju, G. A., et al. “Association between obesity and sperm quality.” Andrologia 50.3 (2018): e12888.
*7Ma, Jixuan, et al. “Association between BMI and semen quality: an observational study of 3966 sperm donors.” Human Reproduction 34.1 (2019): 155-162.
*8 高橋 将記, 2021年11月01日, 活性酸素と酸化ストレス,
*9 Garolla, Andrea, et al. “Seminal and molecular evidence that sauna exposure affects human spermatogenesis.” Human Reproduction 28.4 (2013): 877-885.
*10 Kipandula, W., and F. Lampiao. “Semen profiles of young men involved as bicycle taxi cyclists in Mangochi District, Malawi: A case-control study.” Malawi Medical Journal 27.4 (2015): 151-153.
*11 Palekar, Santosh Shivalingappa, Nivedita Vaijanath Karanje, and Santosh Shivalingappa Palekar. “A study on semen profile in bicycle cyclists.” Indian Journal of Clinical Anatomy and Physiology 3.4 (2016): 490-493.
*12 Samplaski, Mary K., et al. “Finasteride use in the male infertility population: effects on semen and hormone parameters.” Fertility and sterility 100.6 (2013): 1542-1546.
この記事を書いた人
牛場 栄之 TENGAヘルスケア社員(編集長)
大学・大学院では神経科学を専攻、おとなセイシルでは性科学や性機能学、生理学の分野を主に担当。2016年に株式会社TENGAへ入社、以来TENGAヘルスケア製品の研究開発を担当。
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しょうた、そういえばこの前の精液検査、どうだったの?