どうやって膣内射精障害を克服できたのか 試行錯誤の体験談
膣内射精障害を実際に改善し、いまではTENGAヘルスケア専属の遅漏改善トレーナーとして、お悩みの相談に乗ったり、アドバイスをしている赤木達人さんの体験談を紹介します。
※注)「ちつ」の解剖学的に正しい表記は「腟」ですが、この記事では一般的な表記である「膣」を使用します。
この記事の協力者
赤木 達人 TENGAヘルスケア専属遅漏改善トレーナー
社会人になってから、自分が重度の遅漏(膣内射精障害)であることに気づく。結婚後に自力で膣内射精障害を克服し、その経験から男性の性機能障害についてSNSで「ゴリ太郎」という名前で情報発信を行っている。3児の父。
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よろしくお願いしますー!赤木さんは膣内射精障害だったんですか?
そうなんだ。結婚前も後も、しばらくは膣内で射精できたことがない、重度の遅漏でした。しかし妊娠の希望をきっかけに、膣内射精障害を改善し、今ではいずれも自然妊娠で3人の子どもに恵まれました。
それはすごいことっすね!
今回は私自身の膣内射精障害改善の体験談をお伝えします。同じように悩んでいる方にとって、少しでも参考になればうれしいです。
「今日はたまたま膣内射精できない」と思っていた
私は学生時代に初めて恋人ができ、そのパートナーと何度もセックスをしていましたが、一度も膣内射精ができたことはありませんでした。
膣内射精ができないとき、私はいつも「今日はたまたまできなかった」と思っていました。
次はできる、次はこうしたらきっとできる、そう思っているうちに、その恋人とは膣内射精ができないことが1つの原因となり別れてしまいました。
そのあと、恋人が新しくできても一向に膣内射精はできなかったのです。
そして、今、夫婦生活を共にしている妻と結婚し、子どものことを考えたときに「膣内射精障害」は大きな壁になって立ちはだかりました。
私はここでようやく自分が、膣内射精ができない重度の遅漏であるという事実を認識したのです。
重度の遅漏だと気づくまで、時間がかかったんですね!
そうなんだ。もっと早く気づいていれば、早めに対処できたんだよなあ。
試行錯誤するも、膣内射精までに1時間以上
重度の遅漏ではありましたが、セックスの中で試行錯誤することで、どうにか膣内射精はできるようになりました。
しかし、そこに至るまでにかかる時間は1時間以上です。
当然、パートナーである妻への負担は大きいですし、セックス全体の時間は長くなり、時間の確保も問題になりました。
それでも射精しそうになるまではマスターベーションをし、それから挿入するなどの工夫をして、どうにか1人目の子どもを授かることができました。
膣内射精のために実施したこと5選
本格的に膣内射精障害を克服したのは2人目の子どもを考えたときです。
このころは子どもが1歳半ほどで、まだ夜に急に起きて泣くこともありました。セックスをしているときに子どもが泣いてしまえばそれどころではありませんので、1時間以上も時間を確保することができなくなりました。
そうなると重度の遅漏を改善するしかありません。ここから膣内射精障害改善の道がスタートしました。
目標は挿入から15分以内での膣内射精です。
私はまず、遅漏についての情報収集を始め、膣内射精障害という用語もこの時はじめて知りました。
また当時はTENGAヘルスケアのトレーニングカップのことも知らず、自分で原因から対策を考えて試行錯誤しました。
その結果、「強グリップや足ピンなどの不適切なマスターベーションの改善」「自分が腰を振りやすい体位を見つけて、その練習をする」などが必要ということが分かりました。
自分で原因を考察したんですね。その経験が今のアドバイザーにつながるのか。すごいっす!
1. 強グリップ改善
最初に取り組んだのが強グリップの改善です。
わたしは指でつまむようにしてペニスを握っていて、これが強グリップの1つの原因と思い、手で包み込むような持ち方に変えて優しく動かすように努力しました。
しかしこれでは全く射精できず、どうしても強く握ろうとしてしまいました。
そこで、TENGAを使いました。TENGAは外側が固くて握り込めないので、強グリップ対策になります。
最初はハードタイプで、慣れてきたらソフトタイプと弱くしていき、強グリップを克服しました。
手でマスターベーションしようとするとすぐに強グリップに戻ってしまうので、マスターベーションの時は繰り返し使えるタイプのTENGA(ホール)を使用して、できるだけ手の感覚に戻らないように注意しました。
2. 足ピン改善
強グリップのあとは足ピンの改善です。これには一番時間がかかりました。
射精の瞬間に下半身に力が入って、足がピンと伸びる。
この姿勢は体に染みついてしまって、足を伸ばさないようにとどれだけ意識をしても、改善できませんでした。
そこで強制的に足が伸びない環境を作り出して、改善することにしました。
私が実際にやったのは仰向けで寝転び、膝を立てて、足の裏をベッドにくっつける状態にしました。
他にも椅子に座って、足裏を床につけたままにしたり、正座から膝を立たせた姿勢にしたり、あぐらをかいたまましたりと、とにかく足が伸ばせない環境を作り出してマスターベーションをするように気をつけました。
また、足が伸ばせない環境を作る際には、その姿勢が実際のセックスの体位の中でもできるのかどうか気をつけるようにしました。
セックスの最中に足をピンと伸ばそうと思うと、メジャーな姿勢は女性主体で動く騎乗位ぐらいです。それではパートナーへの負担も大きいですし、セックス自体を楽しむことも難しいです。
3. 腰振りトレーニング
強グリップ、足ピンを改善していくなかで、同時に行っていたのが腰振りトレーニングです。
これは手を動かしてペニスに刺激を与えるのではなく、正常位や後背位(バック)などと同じ姿勢をとり、腰を動かすことで射精までもっていくトレーニングです。
セックスで時間がかかっても膣内射精ができたときは、うまく腰を使うことができていたのではないかという振り返りから、腰振りの練習と、それだけで射精ができればセックスにつながるのでは?という仮説から実践しました。
腰をうまく振るには少し大きめで重いホールを使うか、穴あきクッションなどに固定するのがいいです。
私はTENGA FLIP ZEROという少し大きめの繰り返し使えるホールを使って腰振りのトレーニングをしました。
私がトレーニングしていた当時はありませんでしたが、今は専用の腰振りクッションもありますね。
私のオススメは、TENGAヘルスケアから発売されているタイミングトレーナーフィニッシュで、刺激がかなりソフトなので良いと思います。
腰振りトレーニングは、膣内射精障害を改善するまでは、マスターベーションするたびに行っていました。
4. 夫婦でリラックスできる環境づくり
膣内射精障害の改善を進めていくなかで、男性の性機能についても学ぶ機会が増えていきました。
勃起や射精の仕組みはそのうちの1つです。
セックスでは、まず勃起、それから射精という流れですから十分な勃起と維持はとても大切です。勃起には副交感神経が関係していて、リラックスした状態を作り出すことが大切です。
私は初めてセックスしたとき、あまりの緊張から全く勃起しなかった経験があります。
今、振り返ってみると、初セックスの当時は緊張が高まりすぎて、交感神経優位となってしまい、リラックスとは程遠い状況だったのです。
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勃起のためのリラックスは自分だけでなくパートナーと一緒に考えるのがよいです。セックスのためのムード作りですね。
私は間接照明にしたり、妻の好きなアロマを焚いたり、お風呂に垂らして楽しんだりしました。
アロマはマッサージにも使えるので、二人でマッサージしあって興奮を高めることも期待できます。
またアロマには性機能を高めるような香りもあります。イランイランやジャスミンなどは有名です。
ほかに自分がリラックスできる香りを知っておくとそれをちょっと手首につけるだけで、不安や緊張を抑えることができるので個人的にはそれがとても役に立ちました。
5. 実践機会を増やして試行錯誤
腰振りトレーニングを始めたあたりからは、実際のセックスの機会を増やせるように妻とも話し合うようにしていました。
膣内射精障害を改善することは優先順位が私の中でもかなり高く、日によっては有給休暇を取得して改善を試みたときもありました。
一方、どれだけトレーニングをしても実際のセックスではうまくいかないこともありました。
その時は自分で原因を考えて対策を実践する、その繰り返しでした。
コンドームを選びなおしたり、潤滑ゼリーの種類を変えてみたり、セックスで使用するグッズ(バイブレーター等)を変えてみたりといろいろなことを試しました。
リアルな経験って感じが伝わってきた〜!アイテムの選び方とか、ちゃんと段階踏んでやってくれてるから、同じ悩みを持ってる人にはめっちゃ参考になりますね。
半年のトレーニングの結果、15分以内で射精可能に
トレーニングと実践を増やしたことで1時間以上かかっていた膣内射精は30分、20分と徐々に短くなり、約半年が経過したころ、15分程度で射精ができるようになりました。
程なくして2人目の子も授かることができました。
妻の妊娠出産中も不適切なマスターベーションに戻らないように、定期的にトレーニングを続け、今でも10~15分程度で膣内射精ができる状態をキープしています。
一時間以上かかっていたところから、15分以内って本当に尊敬っす!それでも不適切なマスターベーションに戻らないように、トレーニングを続けることが必要なんですね。
そうですね、気を抜くと習慣的にNGなことをしてしまうので、継続が大事です。
改善までにかかった費用
膣内射精障害の改善までにかかった費用は、TENGA FLIP ZEROや潤滑ゼリー、コンドームなどが主で約1万円前後、ムード作りの照明やアロマディフューザーまで入れると3~5万円くらいでした。
高いか安いかは人によって異なると思いますが、費用よりも改善を続けることのほうが大変だと思います。
治療法は未確立 根気強いトレーニングを
膣内射精障害は具体的な治療方法は確立されておらず、射精障害に特化した医療機関でないと医師も対応できないのが実情です。
しかし、根気よくトレーニングを続けていけば治る確率は決して低くはないです。
わたしは自分の経験を通じて、いま悩んでいる方のお役に少しでも立てるようにこれからも情報発信や個別の相談などを続けていきますので、遅漏や膣内射精障害に悩んでいる方は是非ほかの記事も読んでみてください。
この記事を書いた人
本井 はる TENGA社員(副編集長)
大学院ではジャーナリズムを専攻し、新聞社の記者を経て、2019年1月にTENGAに入社。現在はTENGAヘルスケアとCARESSAのブランド・製品・サービスのPRを担当。
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はじめまして、TENGAヘルスケア専属遅漏改善トレーナーの赤木です。